昨日のブログでは、2月13日の沖縄平和市民連絡会の沖縄県交渉の報告として、安和旧桟橋の撤去問題について説明した。今日は、海砂採取問題についてまとめてみたい。
辺野古新基地建設事業では軟弱地盤の存在が明かになり、地盤改良工事の砂杭・敷砂のために650万㎥もの砂が必要とされていた。
今回、防衛局は地盤改良工事の規模を縮小したが、それでも350万㎥の砂が必要である。これは沖縄の年間海砂採取量の約2年分にもなる。防衛局は、埋立土砂と同じく、砂についても「県内調達は可能」としており、全て沖縄近海の海砂を使用する可能性が高い。
海砂採取は、海底にホースを延ばし、海底の泥や砂等を根こそぎ吸い上げて船上でふるいにかけ、砂以外をまた海に放出するという荒っぽい方法で行われる。そのため、環境に与える影響はきわめて大きい。
現在、岡山、広島、徳島、香川、愛媛、兵庫、熊本等では海砂採取は全面禁止されており、山口、高知、福岡、佐賀、長崎、鹿児島では総量規制が定められている。しかし沖縄県には何の規制もない。
実際の運用面でも大きな問題がある。沖縄県の海砂利採取要綱では、採取区域について、海岸線から1キロメートル以上離れていること、水深が15メートル以上、さらに採取面積10万平方メートル以内(漁業権区域内)、掘削深度は概ね2メートル程度等とされている。
しかし現状では、実際の採取場所、深さ、月報の採取量等について、業者の報告内容が正しいかどうか全く確認できていない。私たちは昨年11月、県に対して、ほとんどの県が実施している採取船のGPS情報の記録(航跡記録)、採取量を確認するためのポンプの稼働記録、事後の深浅測量図等を提出させるよう求めた。
2月13日の交渉では、その後の県の検討状況について説明を求めた。

2月13日の県の回答は次のようなものであった。運用の改善については前向きな対応だったが、総量規制についてはまだまだ作業が進んでいない。
「他県にも確認したところ、事業者から航跡記録、ポンプの稼働記録等の提出を求めていることが確認されました。県としても監視体制を強化したいと考えており、砂利採取組合に対し、監視体制強化についてのアンケート調査を行っています。今、その結果をまとめており、組合の意向も確認しながら早急に対応していきたい」、「これらを提出させることの必要性は認めます。基本的には出させる方向で、どういったことができるかを意見交換していきたい」
「年間の総量規制の必要性については、県内における将来の建設用骨材の安定供給と関係機関等の意向も踏まえ、慎重に検討していきたいと考えており、現在、各県の状況について調査を行っています。
本件の建設用資材としての海砂の重要性は高く、資源の持続的な活用をはかる観点から漁業や環境との調和が重要と認識しており、このため、行政関係者、学識経験者とそれぞれ連携して取組を推進する枠組づくりが課題となると考えています。」
「総量規制の必要性はあると考えています。他府県の状況を見ても制限をかけていますので。」
昨年11月の県交渉で照屋土建部統括監は、「総量規制については、他府県でもほとんど実施しているという状況を踏まえて、沖縄県としても早い目に作業を進めていきたい」、「環境面の専門家にも話を聞く」と答えていたのだが、それからほとんど進展していないのは残念である。
早急に海砂採取の規制を強めなければならない。